肩が痛いときの原因は様々考えられます。
肩の付け根が痛いとき、関節での原因が高いと考えます。
症状の場所に応じて、対処法が異なるため正しい処置を知っておきましょう!
今回の内容は肩の付け根が痛い場合の原因とその対処法についてお伝えします。
付け根が痛いときに考えられる疾患3つ
1つ目・肩峰下滑液包炎
肩関節の内部にある「肩峰下滑液包」という袋があります。
この袋の部分に炎症を起こすと痛みが出ます。
肩関節の使いすぎ(野球・バレーボール・バトミントンなど)が原因で関節内に炎症をきたします。
痛みの特徴としては、肩を上げたり下げたりする時にズキズキと痛みが出る所です。
寝ている間に強い痛みを伴うこともあります。(夜間痛)
2つ目・石灰沈着性腱板炎
何らかの理由で、腱板内に石灰(カルシウム)が沈着し発症します。
石灰が沈着する理由はいまだに解明されていません。
急激な痛みに襲われることが症状の特徴で、レントゲンによって診断が可能です。
放置してしまうと、そのまま五十肩に移行してしまう可能性もあります。
3つ目・上腕二頭筋長頭腱炎
力こぶの筋肉でもある「上腕二頭筋」の炎症です。
場所は力こぶのやや上の部分に痛みがでてきます。
上腕二頭筋は「結節間溝」と呼ばれるトンネルを通り抜けています。
テニスや野球などのスポーツ・力仕事・過度な筋力トレーニングによって腕を使いすぎると、筋肉の腱とトンネル部分が擦れて炎症が起きます。これが痛いの原因です。
症状は特徴は腕を曲げた時に強い痛みが生じます。
ひどくなると、腱に傷がついたり切れてしまう腱板断裂に繋がってしまう事があるので注意が必要です。
痛い時の対処法
肩峰下滑液包炎の場合
痛みが強い時は、基本的に安静にして炎症を抑えることです。
軽い炎症であれば、安静にして自然治癒することもありますが、固定が必要な場合もあるので、早めの受診をおすすめします。
状況に応じて薬や注射で炎症を抑えることもあります。
炎症が落ち着いたら、肩周りのトレーニングや緊張が強くなっている筋肉に対するストレッチを行います。
石灰沈着性腱板炎の場合
痛みや炎症が強い場合は安静にし、薬などで痛みを抑えます。
ズキズキとした鋭い痛みがずっと続くことは少なく、原因となる石灰部への注射、石灰の吸引などでほとんどの人は改善します。
稀に痛みが半年以上続く場合もありますが、その場合は手術で治療を行います。
石灰沈着の原因として、腱の変性がオーバーユースなどで起こり、その変性した腱からカルシウム塩が分泌して蓄積されるとも言われています。
このような腱の変性を起こさないためにも、痛みが落ち着いたら、肩の動きを正常にするトレーニングが必要になります。
上腕二頭筋長頭腱炎の場合
ズキズキと鋭く痛むときは、安静やアイシングで炎症を抑えましょう。
痛みの原因となっている上腕二頭筋を鍼やマッサージで緩めてしまうのも効果的です。
炎症が落ち着いてきたら、再発防止のために肩周りの動きを出すストレッチや、患部に負担が掛からない動作を習慣化するためのトレーニングを行います。
夜間痛に対する処置
夜間痛を和らげるには寝る姿勢に工夫を加えるのが1番です。痛めてる関節に負荷がかからないようにしましょう。
仰向けになり、枕やクッションなどの上に腕を置いて重さを逃す。横向きの場合は、抱き枕で腕の重さをとるのも有効です。
まとめ
肩の付け根がズキズキ痛む場合は、まず肩峰下滑液包炎、石灰沈着性腱板炎、上腕二頭筋長頭腱炎の
いずれかに当てはまるかどうか疑ってみましょう。
これだけの知識があるだけでも、治療が効率よく進みます。
どの症状でも痛みの強い際は安静が第一優先となりますが、炎症が落ち着いてきたら、ストレッチや必要なトレーニングを行い痛みの予防をしていきましょう。