編集長です。高所での安全帯は使用禁止です。えっ?と思われた方は是非、読んでみてください。
安全帯は2022年1月から全面使用禁止・・・されています
2022年の3月まで移行期間で使用が認められていた「安全帯」ですが、2022年1月からは完全に実施され、「墜落静止用器具」のみが使用可能になりました。
墜落静止用器具は、原則フルハーネス型ですが、次の条件を満たしていれば、胴ベルト型(一本つり)を使用できます。
・フルハーネス型の着用者が地面に到達するおそれのある場合(高さが6.75m以下)
フルハーネス型墜落制止用器具でも3つの注意点
・フルハーネス型でも製品名が「フルハーネス型安全帯」のものは使用禁止です
・フルハーネス型を使用するためには、6時間の安全衛生特別教育を受講する必要があります
・新規格対応していない海外メーカー製品は使用禁止です
フルハーネスのショックアブソーバは2種類
・自分の腰よりも上にしかフックを掛けない場合は第一種ショックアブソーバー
・足元にフックを掛けることがある場合は第二種ショックアブソーバを
業種や自分が行う作業によってショックアブソーバも2種類あります。
参考までに第一種ショックアブソーバは、自由落下距離1.8mの衝撃荷重が4.0kN以下。第二種ショックアブソーバは、自由落下距離4.0mの衝撃荷重が6.0kN以下という規格です。
いまだに品薄
2022年5月の時点でも、フルハ―ネス型、胴ベルト型共に、メーカー欠品で納期が数ヵ月です。特に胴ベルト型の納期が非常に長くなっています。
特別教育もいまだに人気ですぐの講習予約は取れません。
初めて知った方はすぐに手配を
旧規格と新規格と現場で他の人に見分けがつかないだろうと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、現場パトロールで「ちょっと札見せて」と言われたらすぐにばれます。なぜなら「安全帯」と記載がある製品はすべて使用禁止だからです。
この制度移行に際しては、非常に混乱がありました。「安全帯」を使用禁止にして「新規格の墜落制止用器具」に移行することは決まりましたが、肝心な新規格を決定し公表することが遅れました。そのため、メーカーも製造が開始できず、移行期間が終了した今でも製品が購入できない状況が続いています。