皆さんこんにちは。
ダンスインストラクターの木下です。
突然ですが、私たち日本人の歩き方は、外国人から「ちょっと変」と思われていることをご存知でしたか?
「ちょこちょこ歩いてハトみたい」「内股でトイレに行きたい人のよう」など、多くの外国人が日本の、特に女性の歩き方を残念だと思っています。
メイクやファッションは可愛いのに、スカートにヒールを履いた歩き方が滑稽では、残念だと思われても仕方ないですよね?
見た目だけでなく、年齢を重ねていくと、歩き方のクセが蓄積されて、体の不調につながることもあります。
今回は、私たち日本人の歩き方のクセを解説し、美しく体に優しい歩き方について考えていきます。普段の歩き方をちょっと見直して、健康的な生活を目指しましょう。
世界と比較した日本人の歩き方の特徴
普段なにげなく歩いている私たち日本人ですが、世界からみると、とても特徴的な歩き方をしています。
代表的なイメージは、
・すり足
・内股
・前屈み
・上半身がツイストしない
・つま先から着地する
・膝が伸びきらない
などです。
なんとなく勘づいた方もいらっしゃると思いますが、これには着物文化が大きく影響しています。
着物を着ていると歩幅が出せませんから、すり足・内股になってしまうのは仕方ありません。下駄を履いていた習慣から、かかとではなく、つま先から着地する歩き方が定着しました。
一般的に可愛いとされる歩幅の小さなちょこちょこ歩きも、着物文化が私たちの潜在意識に残ったものだったのです。「着物なんて昔のこと」と思われるかもしれませんが、文化というものは根強く、無意識の中に存在しています。
ご自身の歩き方を今一度確認し、このような特徴がないか考えてみてください。
歩き方が悪いと体に不調も?
「すり足」「内股」「前屈み」など、日本人の歩き方は特徴的だとお伝えしましたが、やっかいなことに、体の不調につながることもあります。
例えば、すり足や小股でちょこちょこ歩く動きでは、歩行速度が上がらないため、代謝が落ちて太りやすくなる原因に。内股歩きでは、腿の前や脚の外側など、偏った筋肉が発達してしまいます。
前屈みを長年続けたらどうでしょう?内臓が圧迫されてぽっこりお腹になったり、腰痛を引き起こしたりします。骨盤が後傾すればヒップラインが垂れやすくなり、大胸筋が衰えればバストが垂れる原因にもなりかねません。
このようなことから、体に優しい歩き方を目指すことで、体への負担を軽減できるだけでなく、若々しい見た目も維持できるのです。
美しく体に優しい歩き方とは?
それでは最後に、美しく体に優しい歩き方について考えていきましょう。
ここでは、世界基準の歩き方から、私たち日本人が取り入れたい体の動かし方をご紹介します。
世界基準の歩き方は、骨盤を左右に軽く回旋させ、膝を伸ばしてかかとから着地します。自然と歩幅は日本人よりも大きくなり、体のツイスト運動が生まれて代謝もアップするのです。
言い換えれば、日本人は骨盤の回旋が少ないので、歩幅が狭くなってしまいます。着物文化を考えれば仕方のないことですが、回旋運動と着地を意識するだけでも見た目が大きく変化します。
以上のことから、私たち日本人が意識したいことは、わずかに胸を張り、骨盤が後傾しないように真っ直ぐ立つこと。そして骨盤を回旋させるイメージで足を振り、かかとから着地することです。
まとめ
和装から洋装になった今、女性であればハイヒールを履く機会も増えました。外国人から見ても洋装が似合うよう、かっこいい歩き方をしたいものです。
正しいとされる歩き方は、年齢や骨格によっても変わるため、一概にはいえません。できれば専門家に直接指導を受けることをおすすめしますが、まずはこの記事が、歩き方について興味を持つきっかけになっていただけたら幸いです。