北川桜光(おうこう)です。初めまして、現在日本語講師、書道師範の北川桜光が日常で感じたことを入れて、皆様のためになるようなコラムを書いていきます。外国人を雇用している会社の方々に日本語講師の視点から記事を書きます。外国人の受け入れを行っている職場の人が持っていると役に立つ知識を紹介。今回は初回ということもあり、どんな勉強をしているのか勉強の入り口を紹介していきます。
外国人の日本語習得方法
さっそくですが皆さんは、学校でおこなわれた英語の授業を覚えていますか?他言語を学ぶことはとても難しいです。生まれてきて自然に一つの言語を習得した後に他言語の聞き取りさえ難しくなると言われています。最初の頃の英語の授業では、be動詞、一般動詞という勉強をしたと思います。
そして、日本語の授業、日本では国語と呼ばれます。国語の授業では、動詞は活用の種類が五段とされる、五段活用です。これは日本の学校で日本人が教わる日本語動詞の種類です。覚えていない方も多いかもしれません。そうです、日本人はネイティブスピーカーですから、動詞の変換方法など考えなくても話すことでき、コミュニケーションをとることができます。
今回は日本語学習をしている外国人の学び方を紹介します。その中身は動詞「ます形、て形、ない形、た形」 となります。そしてこれをグループ分けして覚えていきます。このグループ分けは、動詞「―ます」の一つ前にくる文字の音に注目します。始めて聞かれた人もいますか?私も日本語講師になるまで知らなかったグループわけです。
動詞の「―ます」の前が「(i )の音」
まず、〈1グループ〉
動詞の「―ます」の前が「(i )の音」になるもので分けます。
例として、「書きます」これは、ローマ字の場合は、「kaki-masu」となります。この時、「―ます」の前は(i)です。このグループには、「書きますkaki-Masu」「飲みますnomi-masu」「行きますiki-Masu」が入ります。
動詞の「―ます」の前が「(e)の音」
では、次に〈2グループ〉
「―ます」の前は「(e)の音」になるものです。例として、「食べますTabe-masu」「寝ます ne-masu」「出ますde-masu」などがあります。
ルールがない「します」「きます」
さいごに〈3グループ〉
ルールがない「します」「きます」をグループとします。この3つのグループ分けが「ます形」からの変換のときに重要となるのです。
文章を作ります
そして、先ほどのグループ分けをここで使用し、文章を作る変換していきます。
「ます形→ない形へ」
〈1グループ「ます形→ない形へ」〉
先ほどの「―ます」の前、(i)の部分を(a)に変えます。「書きますkaki-masu→書かないkaka-nai」となります。これで、「ない」ということを伝える文章ができるようになります。「このノートに書かないでください」こういった内容を相手に伝えることができるようになります。
〈2グループ「ます形→ない形へ」〉
「―ます」を切り捨てて、「ない」をつけます。「食べます→食べない」「寝ます→寝ない」なるほど。面白いルールだと思いませんか?ネイティブスピーカーの日本人にには、確認もしないようなルールが日本語に含まれています。
〈3グループ「ます形→ない形へ」〉
ルールがなく、覚えるしかない動詞のグループです。「します→し(ない)」「来ます→来(ない)」という動詞です。これを使って、「ここでバスケットボールを、しないでください」などの文章が作れるようになります。
一言、二言で返せる会話を
日本語初心者は、相手の話していることは少しわかるけど、自分が何かを説明することはなかなか難しいです。文形から組み立てていることもあります。ゆっくりと話をして、聞き取りやすい言葉で話す必要があります。そして、日本語を習得したばかりの、最初のころは難しい説明を求めないほうが良いかもしれません。日本人の方がリードして、一言、二言で返せる内容の質問にすることは良いです。徐々に日本人が話していることを聞いて勉強していきます。最初の頃に日本語の発言で失敗して恐ろしい体験をしたら、もっと恐縮して話せなくなります。最初はゆっくり話してください。徐々には会話ができるようになると、楽しくなり、仕事も円滑になるでしょう。
さいごに
日本で働く外国人を雇用している企業は多くあります。1990年より地域日本語教育が盛んになり、文化庁から「日本語教育の推進に関する法律」が2019年6月21日に成立、2019年6月28日に交付、施行がされました。
企業で働くことで、大切と言われることは「語学力」「協調性・順応性」「生活支援」だとの企業の認識は多いようです。しかし、日本語の習得に関してはどう考えていますか?独学に期待をしている状態?皆さんが多言語習得のときと同様、最初は何を言っているのか全く分からない。このように思います。
その中でも、日本語教育を社内で行い、コミュニケーションの向上をはかっている企業もあります。外国人労働者は日本語や日本語でのコミュニュケーションが大事と考えるが、時間的・金銭的な不足だけではなく、情報へのアクセスも大変難しいようです。また日本語を自由に話せていると感じる外国人でも、役所や病院などでは困難といわれるようです。
次回も、外国人を職場で受け入れる職場側が持っていると役に立つ知識を紹介します。楽しみにしておいてください。