中村です。パソコン・スマホ・家事でも起こしやすい腱鞘炎(けんしょうえん)について書いていきます。
腱鞘炎とは
腱鞘炎とは骨と筋肉を繋いでいる腱と、それを包む腱鞘という袋が擦れ合うことで炎症が起こる病態です。
イメージとしては小さなトンネルにサイズ外の大きな車が無理やり通っている時に痛みなどが出ている感じです。
また手指をよく使うことによって発症すると言われており、特に動きが多い手首や指などに多発する事が多いです。
代表的なものはパソコン・スマホ・家事などがよく挙げられ、親指を使いすぎる事で発症するドケルバン病などが有名です。また手指の使い過ぎによるばね指などもあります。
症状としては炎症が起こった場所の周りに痛みや腫れなど、さらに状態が悪化すると手指が動かしにくくなったり、ばね指の場合は名前の通り指を伸ばそうとした際にバネのように「ポンッ」と弾けるようになります。
注意したいのが、腱鞘炎だからという理由で放置してしまう事です。放置して病気が進行してしまうと、治療しても関節が固まって伸びなくなる事があるので、悪化する前に整形外科や整骨院などを1度受診する事を勧めます。
どんな人がなりやすい?
腱鞘炎はパソコン・スマホでの作業、楽器の演奏者、美容師などの手指をよく使う方に多くみられます。また更年期の女性・妊娠、出産期の女性にも多くみられます。これには女性ホルモンの影響があると考えられます。
さらに糖尿病や関節リウマチ、人工透析を受けている方たちは罹患しやすいといともいわれています。
セルフチェック
自分で簡単にチェックできる方法があります。
①まず親指を他の指で包むように軽く握ります。
②親指側を上にした状態から、ゆっくりと手を下の方向に向け、下げていきます。
③このとき画像の赤マルの所に強い痛みがあれば、腱鞘炎の疑いがあります。
セルフケア
指のストレッチ
このストレッチは、指の末端まで血の巡りを良くする事で腱鞘炎(ばね指)を予防することのできるストレッチです。
①指を1本ずつ、手の甲の方向へと反らせる
②上記を3セット程度、ゆっくり繰り返す
手首のストレッチ
指のストレッチ同様、手首周りの血流を良くする事で腱鞘炎の予防に繋がります
①机の上に手を置いて、手首から指先までを机から離す(手を立てるイメージ)
②反対の手で人差し指から小指までを掴んで10秒ほどゆっくり反らす
③反対の手を同様に3セットほど繰り返す
パソコン作業や家事のあとは特に手の周りが疲れているので出来るだけ毎日続けることが腱鞘炎を防ぐ為のポイントです!
腱鞘炎に似た症状
変形性指関節症という腱鞘炎に似た症状があります。これらは指関節の腫れや痛みが起き、指が変形してしまうという病気です。
①へバーデン結節
人差し指から小指にかけて指の第一関節に腫れや痛みが生じます。
症状は1本から複数本に起きたりと様々です。それに加えて指が変形してしまう点が特徴です。
また爪付近にも水ぶくれが出来ることもあります。
②母指CM関節症
親指の付け根にある関節に腫れや痛みが生じます。
主に物をつまむ時やペットボトルのキャップを開ける時など親指に力を入れるときに症状が出やすいです。 症状が進行すると、親指の指先が変形し、また親指を広げる動作などが難しくなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は腱鞘炎について述べさせていただきました!
変形性指関節症という病気の恐れもあるということを頭の片隅に入れていただきましたらいち早く対処は出来ると思いますので整形外科や整骨院に受診することをお勧めします。
最後に、、、
たかが腱鞘炎かもしれませんが毎日使う手の症状となってくると日常生活の質(QOL)がガクンと下がりますので毎日の隙間時間にセルフケアを取り入れてみて下さい!