ぎっくり腰について理解を深めよう Part1

中村です。体を動かす仕事をしている人達に関わりの深いぎっくり腰についてお伝えします。

ぎっくり腰とは

 最初に衝撃の事実からお伝えするとぎっくり腰という病気・病名はありません。

 実は五十肩も同じで親しみやすい名前で呼ばれています。正式名称は「急性腰痛症」という病名になります。症状としては、重い物を持ち上げた瞬間やくしゃみをした際にいきなり歩けないほどの強い痛みと衝撃に襲われます。

 あまりにも急に起こる強い痛みから海外では「魔女の一撃」と呼ばれているほどです。 一般的には1~2週間ほどで回復していきますが、痛みが続く場合や下肢に痛み・痺れがある場合は椎間板ヘルニアなどの疾患が隠れている場合があるので注意しましょう。

ぎっくり腰になる原因

 身体の機能低下(姿勢・柔軟性低下・筋肉の緊張)などが挙げられますが、実際ははっきりとした原因が分かっていません。考えられるものとして腰椎椎間板ヘルニア・腰椎椎間関節症・仙腸関節由来の関節症などがあります。痛みの強さなど回復に向かっていないのであれば病院に診察に行かれることをおすすめします。

 また、くしゃみをした瞬間や重たい物を持ち上げた際の動作がきっかけになる事が多いです。 例えば運動不足による筋肉の緊張または弱体化・柔軟性の低下で長時間の不良姿勢や重たい荷物を持ち上げるなどといった繰り返し作業を行なっていると、普段の何気ない動作に対応しきれず、腰の筋肉や筋膜・関節を痛めてしまいます。その他にストレスや環境で機能不全の状態になりやすいため、季節の変わり目や職場での異動など環境の変わり目には気をつけましょう。

ぎっくり腰の症状

 親しみのある名称で呼ばれているぎっくり腰には痛みや進行具合は人それぞれです。よく見られる症状を以下にまとめてみました。

特に太文字になっているところは見逃されやすいところになってますので気をつけてください。

・動いている最中に、突然強い痛みに襲われ動けなくなる

・身体をお辞儀するような形で前に倒した時や後ろに反らしたりすると痛む

・最初は違和感程度だったが、時間と共に痛みが強くなる

・咳やくしゃみで腰に痛みが出る

・痛みで寝返りが打てない

この3つ目にある「最初は違和感だったが、、、」

皆さんは時間が経てば痛みは引くだろう。そう思われるかもしれませんが、これがぎっくり腰が起きる前の前兆であったりします。

何か違和感を感じる痛みなのであれば早期に治療を始められることを強くすすめます。

ぎっくり腰になってからでは整形外科や接骨院に行くまでの道中で辛い思いをしますし、回復に時間がかかってしまいます。

癖になるって本当?

結論からお伝えすると、、、「きちんと治療しないと癖づきます」

筋肉というものは一度傷ついた筋繊維は「瘢痕化」になり筋肉が伸び縮みしない状態になります。伸縮しない場所があるので、その部分の筋肉は以前よりも機能が低下します。

瘢痕化というものはいわゆる、かさぶたの状態の事です。

かさぶたって伸び縮みしないですよね?それが筋肉にも似た事が起こっている状態です。

痒くなったかさぶたを剥がすとまた血が出てくる。このような事は誰しも経験したことがあると思います。ぎっくり腰でいうこの状態が癖づくという事です。

なので痛みが消えたらすぐに治療を終了するのではなく、自分の身体を見つめ直して根本的に改善していく必要性があります。

まとめ

ぎっくり腰という病名はない。実は親しみやすい名前で呼ばれていた。

正式名称は「急性腰痛症」

一般的には1~2週間で痛みは治るが回復に向かわない場合は椎間板ヘルニアなどの疾患が隠れている場合があるので少しでも違和感を感じたら早期に治療を始める。

しっかりと治療しないと癖づく。

筋肉が瘢痕化になっているので根本的に改善していく事が大切。なってからでは遅いので正しい知識を身につけならない身体づくりをしていきましょう。