柴山です。腸内環境を整えるため、食事の他にも適度な運動や十分な睡眠を心掛けることが大切です。
ポイント① 適度な運動をする
腸内環境を整えるためには適度な運動が必要です。
これは腸内環境と自律神経に深い関わりがあるためです。
・自律神経とは意思に関係なくはたらき体の機能を調整する神経系のことです。
自律神経には体が活発に活動するときにはたらく「交感神経」と睡眠時などの体を休める時にはたらく「副交感神経」があります。
ヒトの腸の動きは自律神経によってコントロールされており、副交感神経が優位になる時に活発に動きます。自律神経が正常で交感神経と副交感神経が問題なくはたらいているときは、活動と安静がうまく切り替わるため腸の動きも適切に行われます。しかし2つの神経の切り替えがうまくいかず、自律神経が乱れた状態になると安静時の腸の活動が鈍くなるため、腸内環境を良くするには自律神経を整えることが必要といえます。
自律神経を整えるために有効な方法の一つが適度な運動です。
おすすめの運動は日常生活に気軽に取り入れられるウォーキングです。
普段は姿勢を意識せず歩いてしまいがちですが、ウォーキングの際はフォームに注意しながら歩くようにしましょう。
・視線を前に向ける
・背筋をしっかりと伸ばす
・肘を曲げて前後に振る
などを心掛けることで効果的な運動になります。
さらに足をしっかりと動かし、腹筋を刺激するよう意識して歩くと便を押し出す筋肉も鍛えられるため、便秘の予防にも役立ちます。
運動は継続することが大切です。張り切っていきなり長時間行うと挫折してしまう可能性があるため、最初のうちは体力や体調に合わせて無理をせず、長く続けることを目標に取り組んでみると良いでしょう。
日常生活に取り入れやすい運動としては、ウォーキングのほかにストレッチやヨガもあります。なかでも腰をひねるポーズは腸が刺激を受けて動きが活発になるためおすすめです。呼吸を意識し、ゆっくり息を吐きながら行うと副交感神経が刺激されるため、さらなる腸のはたらきの活性化が期待できます。どちらも自宅でできるため、仕事や家事などの合間、入浴後や就寝前などに行ってみてくださいね。
ポイント② 十分な睡眠をとる
腸内環境を整えるには十分な睡眠をとることも重要です。
腸は副交感神経が優位なときに活発に動きます。副交感神経が優位になるのは睡眠時やリラックスしているときのため、十分に睡眠を取っていると自律神経が整って腸の動きも活発になります。また睡眠中に腸が活発に動くと便が移動して排便リズムが整うため、便秘防止にもなります。
一方で睡眠不足は自律神経の乱れにつながり、腸の動きも乱れるため便秘やおなかの不調が起こる可能性があります。しっかり眠れていないなと感じる方は早めに就寝して睡眠時間を確保するよう心掛けましょう。
自律神経を整えるには早く就寝するだけでなく、就寝前にリラックスできる時間を持ったりお気に入りの寝具で心地良く眠れる環境をつくったりすることも大切です。
代表的な就寝前のリラックス法としては、
・ぬるめのお風呂にゆっくりつかる
・好みの音楽を鑑賞
・読書をする
・ストレッチやヨガ
などが挙げられます。自分に合ったものをぜひ探してみてくださいね。
腸内環境を整える方法のまとめ
腸内環境を整えるには食生活や生活習慣を見直すことが重要です。食生活では善玉菌を含む食べ物や善玉菌を殖やす作用のある食べ物を摂ることの他、朝食を欠かさず食べることが効果的です。
善玉菌を含む食べ物にはヨーグルトや乳酸菌飲料、キムチといった食品があります。
善玉菌を殖やす作用のある食べ物にはいんげんまめ、あずき、納豆、ごぼう、しいたけ、西洋かぼちゃ、おからなどの食物繊維を豊富に含む食品と、大豆やたまねぎ、ねぎ、にんにく、アスパラガス、バナナなどのオリゴ糖を豊富に含む食品があります。
また腸内環境は自律神経とも深い関わりがあるため、適度に運動したり睡眠を十分にとったりして自律神経を整えることも効果的です。ウォーキングやストレッチ、ヨガは手軽に生活に取り入れられるためおすすめの運動です。
しっかり睡眠をとるためには、睡眠時間を確保すると同時に就寝前にリラックスする時間を持ちましょう。取り組みやすいものから実践して腸内環境を整え、健康的な体づくりに役立てていただければと思います。