腸活レシピ

柴山です。何回かにわたり腸内環境についてお伝えさせていただきました。今回はレシピを紹介させていただきます。

脳腸相関

腸は単に食べ物の消化・栄養素の吸収を行うだけでなく、近年では免疫系・内分泌系・神経系の働きが発達している重要な器官であることが明らかになってきました。

また腸は「第二の脳」とも呼ばれる独自の神経ネットワークを持っており、脳からの指令がなくても独立して活動することができます。最近は「脳腸相関」という言葉をよく耳にするようになりました。

脳腸相関とは、生物にとって重要な器官である脳と腸がお互いに密接に影響しあっていることを表す言葉です。例えば多くの動物では、ストレスを感じるとお腹が痛くなり、便意をもよおします。これは脳が自律神経を介して、腸にストレスの刺激を伝えるからです。

逆に、腸に病原菌が感染すると、脳で不安感が増すとの報告もあります。また、脳で感じる食欲にも、消化管から放出されるホルモンが関与することが示されています。これらは、腸の状態が脳の機能に影響を及ぼすことを意味しています。

このように密接に関連している脳と腸ですが、最近では病原菌だけでなく腸内に常在する細菌も脳の機能に影響を及ぼす、という研究が注目を集めており、「脳・腸・微生物相関」という言葉も提唱されています。

このように私たちの体にとって腸はとても大切な器官です。健康な腸は腸内細菌のバランスがとれた善玉菌の多い腸内環境を指します。しかし、乳児期をピークに善玉菌(ビフィズス菌)は減少してしまいます(成年期は乳児期の約1/100まで減少)。そのため善玉菌をサポートする食事を意識し腸活にチャレンジしていただければと思います。

4種のお味噌汁(味噌玉)

腸活ポイント:朝ごはんの腸活は温かい食事を中心に

腸活にとって朝ごはんは一番大事なポイントです。なぜなら朝ご飯には腸を起こす働きがあるから。特に温かい食事がおすすめです。代謝アップが期待できるだけでなく、胃腸の動きも良くなります。

今回は、8食分の味噌玉を作り、2人分を4食分という分量で説明します。

ベースの味噌玉

玄米味噌(普段使用している味噌)  100g
削り節            3パック(6g)
白だし(普段使用しているお出汁)  大さじ2

作り方

❶ベースの材料をよく混ぜ合わせ4等分に分ける。
❷4等分した❶にそれぞれの下記の具を混ぜ合わせる。

Aカレー風味のエスニック味噌汁

カレー粉           小さじ1
桜エビ              1g
ピーナッツ(刻み)        適量

カレー粉と桜エビを混ぜ込み、2等分に分けて丸め、刻んだピーナツを周りに付ける。

Bトマトとチーズの洋風味噌汁

ドライトマト        1枚(4g)
ピザ用チーズ           5g
にんにく(すりおろし)      少々
ドライバジル           適量

小さく刻んだドライトマトとチーズ・にんにく・バジルを加えて混ぜ込み、2等分に分けて丸める。

Cキムチと切干大根の味噌汁

キムチ             10g
切干大根(乾燥)         2g
小ねぎ              少々

キムチ、切干大根を小さく刻んで混ぜ込み、2等分に分けて丸める。上に刻んだ小ネギをのせる。

腸活ポイント
◎切干大根
・食物繊維・カリウム、カルシウム
 切干大根には水溶性食物繊維も不溶性食物
 繊維もたっぷりなのに、カロリー・糖質も低く使い勝手抜群です。

◎キムチ
・乳酸菌・食物繊維
 発酵食品であるキムチは乳酸菌、食物繊維、
 ビタミンなど栄養素がたっぷり。腸活にも おすすめ食材です。

Dわかめと油揚げの味噌汁

わかめ(乾燥)          1g
油揚げ            1/2枚
長ねぎ             10g

油揚げを小さく刻み、油抜きをして絞る。長ねぎを輪切りにする。
油揚げ・長ねぎ・わかめを混ぜ2等分に分けて丸める。

食べ方

❸味噌玉1個を入れた椀にお湯(200ml)を注いで溶いていただく。

※作り置き分は1個ずつラップで包み冷蔵庫へ。冷蔵庫で2〜3日、冷凍庫で1ヶ月保存可能。

味噌玉にしなくても、ベースの量を減らしお好みのA〜Dの具を混ぜればお味噌汁になる。

付けるだけ!カジキマグロの味噌タンドリー

材料(2人分)

カジキマグロ(切り身)       2切れ

A漬けだれ
 ヨーグルト             大さじ2
 玄米味噌(普段使用している味噌)  大さじ1
 ケチャップ               大さじ1
 カレー粉            大さじ1/2
 にんにく(すりおろし)      小さじ1/2
 しょうが(すりおろし)      小さじ1/2

オリーブオイル               大さじ1

ズッキーニ           1/2本(80g)

赤パプリカ           1/2個(70g)

舞茸              1/2袋(50g)

❶ボウルでAを混ぜ合わせ漬けダレを作り、カジキマグロを15分以上漬け込む。

❷舞茸を手でほぐす。ズッキーニを輪切りに、赤パプリカを細切りにする。

❸フライパンにオリーブオイルを入れて中火で加熱し、漬けダレを軽く拭き取ったカジキマグロと、舞茸・ズッキーニ・赤パプリカを入れる。

❹2〜3分加熱したらカジキマグロを裏返す。野菜に火が通ったら塩(分量外・少々)で味を整え。取り出す。 ❺カジキマグロが焼けたら。残りの漬けダレを入れて絡め合わせる

腸活ポイント

ダブルの発酵食品でふっくら焼き上がり、ヨーグルトと味噌の発酵食品を漬けダレに。

ヨーグルトで漬け込むと魚が柔らかくなる効果があるため、ふっくらとした焼き上がりに。加えて、善玉菌を増やす乳酸菌もたっぷりとれて良いこと尽くしです。

◎ヨーグルト

乳酸菌・ビフィズス菌

腸内環境を整える乳酸菌やビフィズス菌などが豊富。腸内の善玉菌を増やす働きに寄与します。

◎味噌

乳酸菌・善玉菌

発酵食品なので植物性の乳酸菌がたっぷり。腸内の善玉菌を増やす効果があります。

どれも手軽に美味しく作れるので、試していただければと思います。いつもの食事にお味噌汁やキムチなどの発酵食品をプラスして、善玉菌を増やす食事を意識するきっかけになれば嬉しいです。